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【極限計算の解法10】無限連分数

極限計算の解法
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無限連分数は、分母に同じパターンが無限に続いていく分数のことを指します。極限計算の特殊なパターンですが、全体を文字でおくことで方程式として計算できます。

この記事を読むことで、無限には終端がないことを活用した無限連分数の計算方法が理解できます

無限連分数

定義

$$\frac{1}{a+\frac{1}{a+\frac{1}{a+\frac{1}{\ddots}}}}$$

のように、常に同じ形が分母に続いていく分数を無限連分数といいます。無限に続くパターンは、次のように \(a\rightarrow b\rightarrow a\rightarrow\cdots\) を繰り返す場合もあります。

$$\frac{1}{a+\frac{1}{b+\frac{1}{a+\frac{1}{b+\frac{1}{\ddots}}}}}$$

解法

無限には終端がないことを利用します。

無限連分数全体を \(x\) とおくと、その一部も \(x\) とおくことができます。なぜならば、無限連分数を最初から見た場合も途中から見た場合も、同じ形が続くからです。

例題

無限連分数

$$\frac{1}{2+\frac{1}{3+\frac{1}{2+\frac{1}{3+\frac{1}{\ddots}}}}}$$

は収束する。これを計算せよ。

$$x=\frac{1}{2+\frac{1}{3+\frac{1}{2+\frac{1}{3+\frac{1}{\ddots}}}}}$$

とおくと

$$x=\frac{1}{2+\frac{1}{3+x}}$$

が成り立ちます。これを解いて

$$x=\frac{3+x}{2(3+x)+1}$$

$$(7+2x)x=3+x$$

$$2x^2+6x-3=0$$

$$x=\frac{-3\pm\sqrt{15}}{2}$$

となり、 \(x>0\) より

$$x=\frac{-3+\sqrt{15}}{2}$$

極限計算の解法一覧

その他の極限計算の解法は、以下の記事を参照してください。

【全10パターン網羅】極限計算の解法一覧
極限の計算をパターンごとに分類し、それぞれの解法を解説しています。計算の基本は、極限を代入として考えられるように式変形することであり、それに加えて、はさみうちの原理やロピタルの定理を理解していると、極限計算は簡単に行うことができます。

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